勝ったのは自分の腕がいいからという誤解

FXって時には気持ちいいくらいにベストな位置でポジションを形成して、イメージ通りの展開が続いて、想定していた付近で決済まで完了するということがありますよね。自分のチャートの見立て通りの展開となっていわゆるナイストレードというやつです。

しっかりと、チャートを分析したうえでのトレードであれば、もちろん自分の分析がしっかりとしていたからこその利益といえるでしょうが、たまたま１回くらいにこんな理想的なトレードが出来たからといって自分の力を過信するとろくな結果にならないです。

嬉しい気持ちがこみ上げてくるのは当たり前のことなのですが、次のトレードでも同じくらい良い結果が生まれるように準備をすることに気持ちを上手に切り替えていくことが必要になってくるわけです。

これから長い時間をかけてFXで資産を築いていきたいと考えると、これから先に何十回も何百回もトレードを行っていくことになります。これらの途方もない回数を経てこそ、資産を増やすことができるんです。

一番大事なことは、これほどの膨大なトレード回数の大半をしっかりと勝って終わらせていくということなんです。１回気持ちよく利益が出せただけでは大きな目標には到達することが出来ないわけです。

なので、今回は気持ちの良いトレードが出来たといっても、何百回のうちのたった１回のことでしかないんだということをしっかりと自覚するほうが大切です。

間違っても、自分の力を必要以上に過信しすぎることのないように注意が必要でしょう。

FX画面では常に自分の資産の金額が表示されていますよね。気にならないなんて人はあまりいないと思います。もちろん、大きく利益を出すことに成功すれば、この資産が大きく跳ね上がっているでしょうから、喜びも半端ないものになってくるんです。

人間って不思議なモノで、いったん資産が大きく増えているのを自分の目で見てしまうと、ついつい欲が出てきてしまうんです。さらに次のトレードでもっと増やすことに成功したいという欲求を抑えることが出来なくなってしまいがちなんですね。

このような心理状態ですと、一般的に雑な取引をしてしまいがちです。前回の利益分も余裕がるという安心感もあって、ほんの少しだけでもいいから利益を出そうとしてしまうんですね。

明らかに、慎重にエントリーポイントを探していた前回とは違った取引になってしまうわけです。

このような雑な取引は、結果的に勝利を収めることが出来たとしても本来やるべきではないのは明確です。これから先長く続けるうえで、雑な取引ばかりが増えてしまうと結果が良くなる可能性はグーンと低くなっていくでしょう。

本来は、全ての取引は完全に独立しているものです。前回勝ったからといって、次も同じように勝てる保証はありません。だからこそ、全てのトレードは慎重に納得できるものであるように自分をコントロールしていくしか方法がありません。

トータルで資産を増やすためには、このような雑なトレードをどれだけ減らすことが出来るのかも大きく影響してくるでしょう。一寸先は闇というのがこの世界の厳しさでもあるので、後悔のないようにしてきたいものですよね！