FXをするうえで常に気を付けておきたいのが各種指標の発表です。基本的には、毎日のように欧米時間を中心として何かしらの指標が発表されるのですが、基本的に多くはそれほどトレンドの急激な変化は伴いません。
ただ、その時の世界情勢を勘案して注目度の非常に高い指標というのもあるので、そこはしっかりと把握しておくことが必要になってくると思います。
この重要な指標や要人発言などですが、何が注目されるのかはその時のご時世に大きく左右されるということも合わせて理解しておくことが必要になってくると思います。
全く意識していないと、突然のチャートの変化に何が起こったのか理解できないことになってしまいます。
私がFXを始めた時期はとにかくリーマンショックの真っ只中でした。世界的に不景気に向かうという共通認識のなかでのトレードを余儀なくされていたというのが率直な感想です。
このような世界的にも稀な不景気の最中にかなり注目されていたのが米国の雇用統計です。月に1回発表があるのですが、この日は為替市場でのお祭り騒ぎといっても過言ではないくらいインパクトが強かったです。
当然、米国の指標ということで日本時間での遅い時間帯に発表されるのですが、それまでの1日の動きを全てチャラにするほどの激しい値動きを伴うことも多かった記憶があります。
では、どうしてこれほどまでに雇用統計が注目を集めていたのかというと、それは労働市場の重要指標であるからといえるでしょう。不況の最中で失業率も高くなっていましたので、労働市場の見通しが景気回復を予測するうえで重要だったということです。
なので、この雇用統計発表のある日は、安易なポジション形成は非常に危険だったです。例えば、じわじわとゆっくりと円安が進んでいたのに、指標発表直後にいきなり1円ほど円高に振れるなど爆発的な値動きがあったのも覚えています。
逆に、じわじわと指標発表時までに2円程度の円高になっていたのが、一気に3円ほどの円安に向かうといったこともあったと思います。
ここで、重要なことといえばこのような注目度の高い指標や要人発言というのはその時々の世界情勢によって大きく違ってくるという点です。なので、今何が世界中で注目されているのかをしっかりと見極めていくことも必要になるはずです。
リーマンショック後の世界では大幅な金融緩和が施されて、むしろ労働市場よりも各国の金融政策の違いなどに世界の関心が変化していったように感じられます。
これに伴って、昔と比べて米国雇用統計の発表時にも大きな変動は起こりにくくなったなと感じています。どこで、相場が動くのかを想像するのもFXの醍醐味かなって思いますよね!